税金の無駄使い?

最近、テレビなどをみていますと何かといえば「税金の無駄使いだ」などと騒いでいる世の中ではございますが、私としてはその税金の無駄使いがなぜ悪いのと思っています。

たしかに無駄使いと言えば聞こえは良くないとは思います。例えば個人の貯蓄から必要の無い物、まさに無駄なものにお金を使えば無駄使いとなり、無駄に使った分を有効に使えば、不便だったところが便利になったりすることもあるでしょう。

それはあくまでも、個人の貯蓄からの無駄使いであり、国民から強制的にあつめる税金とは性質が違うのではないかと思うのです。

私は建設工事関係の仕事をしています。その中で、役所からなどの公共工事も請けることもあるんですが、ひと昔前はある種の職人の1日当たりの単価が18,000円くらいあったのが、いまでは13,000円くらいまで下がってしまいました。工事費のおおまかな計算方法としては、材料の価格+(その材料1mあたりにかかる人件費率×職人1人1日あたりの単価)×諸経費率となります。諸経費というのは例えば工事をするのに必要な安全対策や現場にある事務所などに使用されます。

直接的な工事費が高くなれば経費も高くなります。直接工事費に20%ととか30%をかけるわけですから100万円の工事と1000万円の工事では大きく変わってくるわけです。

材料の値段は年々上がっているのは事実です。ここは下げるわけにはいきません。材料を100円以下では売ることができないと卸業社がいっているものを役所が90円と設定してしまえば卸業者の仕事が成り立たなくなってしまいます。

では、どこを節約して工事費をさげるかとなると一番簡単なのは人件費になってくるわけです。当然役所の人件費が下がれば民間企業で働く人の給料が下がったりし、給料を上げることができなくなってしまうのは必然的にできなくなってしまうのです。

そうなってくると工事現場などで働く人は薄給になってしまい無駄使いを余儀なくされます。その結果、今まで使われていた所にお金がながれなくなり、その業種の業績の低迷や倒産なのど連鎖を産んでいるのではないのかという疑問もあります。

もちろん今の世の中人件費を削ることによって業績の回復をすることもあるでしょう。しかしそれは、一時的な数字でしかないわけで、その結果売り上げを下げることにつながるのではないでしょうか。単純に言えば首を切られた人は物が買えなくなってします訳ですからね。

そう考えると、国民から徴収した税金を使わずため込むことこそが一番の無駄使いではないかと思うのです。お金は使うことで生きてきます。無駄使いという言葉が別の意味で一人歩きしてるんじゃないでしょうか。

国が何兆円と借金をしようともそれが日本国民に使われなければ何の意味もないような気がします。

箱もの建築にも言えることです。莫大な工事費も大半の費用が材料費に消えるようであれば経済効果も半減してしまうことでしょう。なにせ材料等は安価な外国からの輸入にたよりがちなのでせっかくの莫大な工事費も外国に流れてしまうのですから、日本国民が儲かるわけもありません。

テレビで公共工事の億単位の数字をみて無駄使いだと騒ぐ人もおりますが、その結果まわり回って国民全体の給料水準の下げているのではないのかなと思う次第でございます。

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